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塾に入れば、成績があがるわけではありません

体験に来られたご家庭と話をしていて、塾に入れば成績をあげてくれるという発想をされているということがひしひしと伝わってきたことがありました。
誤解を恐れずに言うと、塾に通えば成績があがるということはありません。
本人の意識が変わり、行動が変わることで、結果がでるのです。

塾に体験に来られるご家庭の中の一定割合になりますが、塾でなんとかしてくれると思い込んでいるご家庭があります。難関高校や難関中学に合格した実績を聞いて、塾に入れば自分の子供も合格させてもらえると思っている場合には、遠回しにいろいろお話をしますが、塾が合格させたのではなく、すべて本人の力です。もちろん、本人が正しい行動に変わるきっかけやお手伝いはあの手この手で実行します。

同業他社の方と話をすると、なぜ入塾試験をしないの?とか、入りたい人すべて入れていたら指導が大変でしょうと言われますが、入塾する時の成績はほとんど関係ありません。もちろんあと半年しかないという時に今の成績とかけ離れた志望校を告げられた時は、私も悩みますが、やれるかやれないかは子供そしてご家庭の自主性、主体性がどこまであるかがキーポイントになります。
素直さがあるかも重要です。

何回か授業の様子を確認し、毎回のレッスンアンケートへの記述の仕方を5、6回見れば、おおよその成長カーブの判断がつきます。
この時重視している観点は、勉強や行動が受け身の姿勢になっているかどうかです。

今春の高校受験では、最後まで模擬試験でいい判定の出ていない生徒が多くいて、志望校の変更を出願直前まで悩まれていたご家庭もかなりありましたが、全員が合格しました。逆に絶対に合格できる状態にできるはずの生徒が第二志望に入学したケースもありましたが、今、3年後に向けて邁進しているのがわかっているので、必ず大学受験で結果を出すと確信しています。
結果を出す生徒、不本意な結果を次は覆そうとする生徒は受験が自分事として考えられるようになっています。

受験学年の前半には、受験だけでなく、日々の生活も含めて、他人事だったり、受け身だったりする生徒がいます。ここをなんとかできなければ、うまくいきません。こういう意識は何としても変えなければいけません。
変えられなければ、大人になっても指示を待つだけとか、言われたことしかしないということにつながります。

行動しない大人にはなってほしくないと思います。
責任をとらず、他人まかせでやりすごそうとする社会人にはなってほしくないと思います。

こういう症状?になるのは、まわりの関わり方が原因にある場合が多いと感じています。
困ったら、誰かがなんとかしてくれるという環境で過ごしてきたのだと思います。
結果として、うまくいかないと、誰かのせいとか、環境や社会のせいにする傾向もあります。

教室の指導方法も本当にこれはまずいという時は徹底的に教え込むということがありますが、基本的には教えすぎたり、面倒を見すぎると結果はでません。指導方法は辛抱強さが必要になります。
じっと待ちの状態に陥る子供をどう自分事として、行動させるかを考えて接していきます。
ご家庭ではぜひあれこれお膳立てするのではなく、自分で考え、自分で判断し、行動させるということを心がけてください。

今回のお話は、「塾に入れば、成績があがるわけではありません」というタイトルにしましたが、最後まで読んで、塾に入れたのに、こんなことを言うのはおかしいと思う保護者の方がもしいましたら、他人事の意識を育てるご家庭になっているかもしれないと思ってください。何としても気持ちを変えていただきたいと願っています。

子供にとって、一番大切なのは自分の頭で考える癖をつけることです。