教室に通ってきている子供たちには将来、幸せになってほしいと願っています。
そのために必要なこととして学力はもちろん大事ですが、もっと大きな視点で人間力が大事だと思っています。
人間力の重要な位置を占めるのは学ぶ力です。次が社会・対人共存力、最後が自己制御力です。
学ぶ力は大事ですが、学ぶ力よりも重視すべきは「社会・対人共存力」と「自己制御力」です。このふたつが身につけば、学ぶ力、そして学力はあとからついてくるものです。
「自己制御力」は前向きで強い心を持つ力とやり抜く力のふたつによって構成されています。前向きで強い心を持つ力とは、意欲や忍耐力、生き方を追究する力です。やり抜く力はGuts(度胸)、Resilience(復元力)、Initiative(自発性)、Tenacity(執念)として最近はあらわすことが多いように思いますが、GRITという略称でよばれることがあります。これらを持つには、勉強でも、部活でも、習い事でも、趣味でもよいのですが、何かにとことん一生懸命に取り組んだ経験があることが必要です。この経験の中で身につけられることが多いと思います。
「社会・対人共存力」は感情をコントルールする力、空気を読んで行動する力、礼儀やマナーをわきまえる力などで構成されます。私たちは他の人との関わりの中で学び、成長していきます。この部分の感覚が理解できていないと成長は鈍化する傾向にあると、今まで接してきた多くの子供たちをみていて思います。
目先の点数だけを追い求めるとなかなか伸びないものです。人間力を総合的に伸ばしていくと、ある時から急激に伸びていきます。兄弟がいて、下のお子さんが小さい場合、ぜひこの人間力を伸ばすという視点で接して下さい。成長の度合いはある時からまったく違ってきます。
なお、ご家庭で最も大切なのは保護者の笑顔です。