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間違ったワークライフバランス

先日、勤務先の若手の社員とワークライフバランスについて話をする機会がありました。仕事が忙しく、仕事中心の生活に悩んでいる入社3年目の若手です。世間ではワークライフバランスという言葉があるけれど、自分は仕事ばかりだと話をしていました。
ワークライフバランスという言葉が普通に使われるようになって、15年ぐらいたっているように思いますが、その間に当初の言葉の目指すところが少々変わってきているように思います。
今の若い人の間ではワークライフバランスとは、仕事と生活のバランスがとれた状態のことを指しているようです。ちょっと油断をすると、私生活を第一に考えるという方向に流れてしまいます。
しかし、ワークライフバランスとは、当初は仕事上の責任を果たした上で、家庭や地域社会でも多様な生き方が実現できる社会を目指すために生まれた言葉です。
仕事と生活を両立し相乗効果を生むことが目指すべき姿です。生活が充実することで、仕事にも集中でき、仕事がうまくいくことであったり、仕事がうまくいくことで、私生活も豊かになるという相乗効果のことです。決して生活と仕事のどちらかを犠牲にすることではありません。
仕事の質とスピード、効率を高め、成果を出しつつ、その結果生み出した時間を使いながら私生活も充実させるという生活スタイルだと思います。さらに言うと、その私生活の経験が視野を広げ、仕事の質にも寄与するという好循環が求められるところです。
ワークライフバランスとは仕事中心からプライベートを充実させるようにしようという間違った解釈をする若い人々が多いためか、今ではワークライフインテグレーションという言葉が生まれています。
ワークライフインテグレーションとは、仕事とプライベートを対立するものと捉えず、どちらも人生を充実させるための大切な要素であるという考えから、両方をインテグレーション(統合)させて24時間の時間の質を向上させようとする取り組みです。
こういった姿勢をぜひ教室に通う子供たちのご家庭では持って欲しいと思っています。
子供たちにとっては勉強が仕事に相当すると言ってよいと思いますが、勉強という仕事以外に部活、習い事、学校行事、そして成長するために欠かせない遊びなどとのバランス、相乗効果がどうしても必要です。健全なバランスを気持ち、行動の両面で維持できている子供は成績もよいケースがほとんどだと思います。なにもかも中途半端だと、大人になってからも中途半端な生活になります。とことん勉強し、勉強以外の取り組みとの相乗効果を何としても小中高校生の間に身につけて欲しいと思っています。
まず、保護者の皆さんがワークライフバランス、そしてワークライフインテグレーションの正しい姿を追究し、実践していたたきたいと思います。子供は親の背中を見て育ち、一番影響を受けるものです。