先々月のレッスン冒頭の1分間レッスンで扱ったテーマに「守破離」があります。
道を究める時、どのように学ぶべきかを示す道しるべとも言えます。
一般的な説明をすると、
守はひたすら教えや決まりを守り、やり方を見習う段階です。
破はこれまでの教えを破り、自分なりのやり方を発揮し始める時です。
離は、教え込まれた決まりやルールを超えて、独自の世界を作る段階です。
守はとても大切です。教室は学びの場ですので、正しい、効果のある学び方をくり返し、くり返し伝えています。「守破離」の中で最も大切なのは「守」の部分です。「守」が極めることができれば、「破」と「離」は自ずとよりよい形で進んでいきます。
但し、教室で伝えているのは型といってもよいかもしれません。型を伝授して、それを心の底からやってみるということがあればよいのですが、型を示された後のプロセスには残念ながら大きな差が出ています。受験生が一番、わかりやすいのですが、毎年、劇的な合格を勝ち取ってくるのは、素直な子供です。学んでいる姿も、取り組んでいる時の眼も、姿勢も本当に取り組み方には素直さが出ています。
一方で、これがまったくできない受験生が毎年、一定数するため、12月が本当に正念場となります。
先週の1分間レッスンでは、「学習習慣、生活習慣、姿勢習慣」を取り上げていますが、生活習慣の中に普通の正しい生活習慣以外に社会への関心を持つことやお手伝いをすることをさりげなく入れています。お手伝いが普通にできる、困っていたら率先して普通に手助けをするということが家の中でごく自然にできている場合は受験も心配ないというのが、学校向けの仕事もしていた若かりし頃からのものすごい人数の子供たちからの分析データの蓄積から導き出した結論です。小さい頃からの家庭環境で時間をかけてお手伝いや人のために動くことが心地よいことだと体で学んだからできています。ご家庭なりの方針、しつけが大事な学ぶための基礎、幸せになるための基礎を作り上げているということだと思います。
人として必要な型には様々なものがありますが、お手伝いや人のために動くことは大切であり、人として当たり前のことという価値観が育つようになってほしいと思います。人の役に立つ喜びを感じる価値観と言ってもよいと思います。だから、自然な形でお手伝いもして欲しいと思っています。いくつになってもお手伝いには保護者の皆さんからの「ありがとう」と笑顔が自然にあれば、喜びを感じると思います。ぜひお願いします。
これらはしつけの一種ですが、しつけは保護者の思い通りに動かすことではなく、子供が自分で自分の幸せを選択できる力を育てることです。
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さて、昨日のここの場でお約束したように、レッスンアンケートの変な質問で「今年一年の世の中を漢字一字で表現する漢字を考えて教えて下さい」に書かれた漢字をご紹介します。
望
金
忙
混
世
恐
流
再
東
病
大
乱
急
楽
悪
異
変
酷
感
扉
慌
無
希
戦
五
なぜこの漢字を書いたのかは、想像してください。答えがないのに考えるということの一端を感じ取っていただければと思います。
なお、複数の人が同じ漢字を書いた例は7つの漢字でありました。
本日、水曜日のレッスンアンケートの変な質問では、「自分自身のこの1年を漢字一字で表現した場合の漢字を教えて下さい」です。どんな漢字が出たかは、明日のこの場でご紹介します。