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中学受験が終わりました

中学受験が終わりました。第一志望に合格した小6生、第一志望には少しの差でとどかなったけれど6年後が楽しみになる進学先が決まった小6生、結果はいろいろですが、小6生には試験日に終了のチャイムが鳴るまで、鉛筆を握りしめて問題に向き合ったことを絶対に忘れないようにという話をしています。
長い間、黙々と取り組んできて、絶対に解けなかった問題が解けるようになったという経験はすばらしいですし、自分をほめてほしいと思います。
受験は終わった後がとても大事です。
第一志望に合格した子供が、6年後に第一志望に進学できなかった子供に大逆転されてしまうということは普通に起きます。中高一貫校に通う、通わせてもらえるということは保護者に心から感謝しないといけませんが、この環境を活かすことができるかは、本人の心がけ次第です。

今週、教室に開成中学の算数の入試問題を貼り出しました。6日の日曜日に新聞に掲載されていたものです。とてつもなく難しい問題が並んでいます。子供の成長度合いの差がありますので、中学受験は大学受験よりも難しいと言えます。問題の中に開成(あけなり)君というキャラクターが登場していて少しほっとさせますが、難問ぞろいです。

入試問題はその学校からのラブレターという言葉がありますが、どのような生徒に入学してほしいと学校側が考えているのかは入試問題を見るとよくわかります。
同業他社の方と情報交換をしていると、今年の中学入試の問題の中では麻布中の社会の問題が話題によくのぼります。
難民問題を扱っています。
資料を基に適切に論理的な議論が出来る力があるかを見ている問題です。従来の知識詰め込み型の力ではなく、今ある社会問題への関心と思考力もためしています。麻布中の先生方は今後の社会を担っていくリーダーを生み出したいと考えています。このことが入試問題から伝わってきます。

日本の難民審査で実際に聞かれる質問例を示し、難民保護の観点から問題と思われる質問を一つ選び、問題点を説明しなさいという問題が特にすばらしいと思いました。
実際の問題は下記の場所で閲覧することができますので、確認してください。
https://inter-edu.s3.amazonaws.com/edunavi/wp-content/uploads/2022/02/azabu-soc-2022-01.pdf

麻布中の社会の入試問題は外国人、移住者、難民関連の問題ばかりです。戦前からの受け入れの歴史にふれながら国籍、特別永住者減少の理由、政府が定住支援をしないことから生じる問題点などもあります。
知識ではなく教養や思考力を求めているのが麻布中ですが、日頃から日本のかかえる課題を深く掘り下げ、語り合う習慣があるご家庭の子供に入って欲しいと考えているのがよくわかります。

ぜひご家庭でご家族で語り合うのが普通にしていただきたいと思います。