一時期、子供はほめて伸ばそうという風潮が日本の教育界でははやりました。今もそれが根強く残っています。
ほめるのはいいことですが、一番注意しないといけないのは、ほめすぎることです。特に受験の学年では弊害が出てしまう場合があります。高校受験だと今月の下旬が試験日ですが、1年間をふり返ると伸び悩みの時期が続いた中3生は結構います。ずっとがんばって、少し成績が上向いて、ここからだと思っても、伸びにくくなってしまうことがあります。逆に下がり始めるという状況になる場合もあります。この原因のひとつにほめすぎたという場合があります。特に中学生にご褒美をあげるのはやめて欲しいと思います。
一方で、多少の波はありますが、伸び続ける子供もいます。
こういう子供に共通しているのは、もっと上のレベルを求める強い気持ちを持ち続けているかどうかです。常にハングリー精神があるかどうかということなのですが、これは大人になった時にとても大きな財産になります。
仮にいつも平均点以下だった中1生がいたとします。それが今回の定期試験で平均点を5点うわまった時、つまり子供ががんばった、やった!という気持ちになっている時に親としてどうするかで結果はかなり違ってきます。
まず、基本作法として必ずほめてください。
ほめると同時に自分もうれしいという気持ちを伝えて下さい。
子供が笑顔になって満足感に満たされた時が大事です。
これで次の目標はもっと高くできるね、80点突破もいずれできそうだねというのが第2ステップの作法です。しっかりほめて、でももっと上を目指そう、もっと上を目指せる力がついてきたと思うということを伝えましょう。演技ではなく、本心からこう思って下さい。演技はわかってしまいます。心から子供の未来を信じ、思いこんでください。親が子供の未来を信じ、心の底から応援することが次のステップアップにつながります。
子供の性格や大人度合いによって効果のほどは違いますが、ほめるのは大前提でもっともっと上を目指すという動機付けが大切です。