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小4~高3のご家庭へのお話をしています。

都立高校のブラック校則

都立高校が2022年4月から世間では「ブラック校則」と呼ばれている5項目を全て廃止することになりました。
5項目を紹介します。
・生来の髪を一律に黒色に染色
・「ツーブロック」を禁止する指導
・登校しての謹慎(別室指導)ではなく、自宅謹慎を行う指導
・下着の色の指定に関する指導
・「高校生らしい」等、表現があいまいで誤解を招く指導
保護者の皆さんはどんな風に感じたでしょうか。
なぜ突然このようなことが始まったかというと、高校では4月から学習指導要領が新しくなるからです。新学習指導要領は「生徒の主体性を重んじる」というのが大方針です。この大方針に従うと、生徒が主体的に考え、学校のルール、つまり校則を生徒が決めて、これを守るという流れになるのです。
今回、ブラック校則としてやり玉に挙げられたものがもうひとつあります。
「頭髪に関する届出(任意)」の提出です。つまり、生まれつき黒い髪でなかったり、くせ毛の生徒が提出する「地毛証明書」というのがあったりするのですが、これを残すと決めた都立高校が20校あります。生徒、保護者から残してほしいという要望があったためだそうです。
私が子供の頃は校内暴力が社会問題化していた時代ですので、当時のいわゆる不良やヤンキーを排除するためのルールとして髪色を制限していたのを覚えています。
今、なぜ残そうとする高校があるのか私には謎です。
集団を運営するにはルールというものが必要です。学校の場合はそれが校則という形になっています。学校にとっては学校側が作ったルールに従ってもらうのが運営上はとてもやりやすいということがあります。基本的に学校が決めるのが校則だというのが今までの「普通」でした。でも「普通」の成長度合いの高校生の場合、課せられたルールは反抗すべき象徴だったりするものです。
一方で校則などないに等しかったり、生徒会が主導して生徒全員の意見をもとに自分たちでルール、つまり校則を作るという高校もあります。
公立高校と私立高校によっても状況に違いますし、どちらかというと入学してくる生徒の素養の分布によって違っていると思います。
教室の高校生の中にも髪を染めている生徒がいますが、いずれも高校の伝統があって、それに触発されてしていることで、人一倍まじめに取り組み、何事にも熱心な高校生です。

どちらかというと髪を染めてもいいのは今までは難関校の伝統という場合がほとんどでした。
4月から何か変化や影響がないか高校生と高校を見守っていきたいと思います。