コーチが悪戦苦闘しています。
教室での悪戦苦闘も繰り広げられていますが、今月から大学4年生になるコーチ陣は必死に就活をしています。
3月1日午前0時に企業の説明会やプレエントリーの受付がスタートしました。いわゆる「就活解禁日」です。3月1日は就活生は志望企業にエントリーするためにクリックをひたすらおこなうという日でした。
教室の理系の学生は大学院進学を選択している場合がほとんどでしたので、今年は3人が就活のまっただ中にいます。既に内々定をもらったという報告も受けていますが、第一志望に向けた活動が続いているので3月は一度も勤務ができなかったという就活生も教室のコーチの中にはいます。教室では1月から3月は中学受験、高校受験、大学受験が続いていましたが、教室にとっては生徒だけでなくコーチも大事な教室の家族ですので、ずっと緊張感が続いています。今年ははじめての大学受験生がいましたが、秋から推薦型、総合型の試験がスタートするということもあり、年間で約9ヶ月間は教室の家族の挑戦の場に立ち会うという形になりました。
自分で言うのも変ですが、ものすごく大変です。
就活では個性があるかということがひとつの採用されるポイントです。
採用の仕事をするとこの個性をどう見極めるかが難しいのですが、私の場合は専門性があるかどうかをひとつの個性だという形で接します。個性を持ちなさいと告げるという漠然とした指導をする大学の就活支援の部門の方々に遭遇することがありますが、具体的な行動にできる指導になっていない限りは単なる人ごとのアドバイスということになります。
子供は様々なことに興味を持ちます。教科の分野も大事ではありますが、むしろ勉強とは関係のない自分の好きな分野が興味を持ち、好きになり、とことん極めるという経験が、専門性を高めることに直結します。
私の息子は医学部に進み、娘は美大に進みましたが、二人ともまったく私の知らない世界の中でがんばっています。些細なきっかけが二人の進路に影響したということが今だから言えます。運だとも言えます。例えば娘は幼稚園の小さなころから騒いでいる時は紙、折り紙、クレヨン、セロテープ、はさみを渡しておくと静かに黙々と何かしていました。静かにさせたくてしていたのでしが、これも結果的に運であり、運命でした。絵を描くこともありましたし、工作をしたりもありました。作るということをとことん好きになる環境だったから、ある時、デザインという世界に興味を見いだしたと言えると思います。
最初は遊びであり、趣味の世界がとことんさせてみると専門性を高め、運次第で将来の道につながります。
専門性を高めることは、個性を作り出す道へつながっています。
趣味や遊びでひまつぶしの時間にずっとなっているなら軌道修正は必要ですが、何かにとことんのめりこむ経験はとても大事です。のめり込む経験は受け身ではなく、能動的になっているか、創意工夫が必要とされるかどうかは大人が見極める必要があります。個性につながる専門性を作るには、勉強の作法があれば助けになります。
勉強のイメージを生徒に聞くと、めんどくさいとか、むずかしいとか、嫌だというイメージを強く持っている生徒が一定数います。勉強を受動的にしている感覚が強いというのと、小さい頃からの環境が影響していると思います。どのようにして能動的にしていくかは教室としての永遠のテーマです。単に教科、通知表のためだけではなく、生きていくための勉強の作法を伝授することを心がけながら、今日も教室の時間を作っています。