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ほめるは難しい

ほめるのはとても難しい行動です。
そもそも、ほめるの漢字が難しいですね。
「褒める」と「誉める」。
私もデジタル機器で漢字変換で日本語を書くことが多くなっていますので、手で書こうとするとなかなかかけなくなりました。
どちらもほめるの漢字ですが、一応、教育のプロの集団の企業に勤めていますので、勤務先の社員の中に明確にこの二つの漢字を使い分けて書いている人がいます。観察していると、場面で使い分けているのがわかります。
一番わかりやすい大きな違いがあります。
「褒める」は常用漢字ですが「誉める」は常用漢字ではありません。
常用漢字かそうでないかというのが、決定的な違いです。
常用漢字とはお役所や学校、新聞、雑誌などで使うことが定められている漢字です。試験では「褒める」を使わなければ減点です。
まったく別のことを書こうとしていて、かなり脱線してしまいました。ほめるのふたつの漢字表記については別の機会にお話します。
さて、日常生活や仕事でほめるということをすることはあると思いますが、ほめるのはとてもむずかしい行動のひとつです。ほめても相手が期待した受け止め方をなかなかしないからです。
なぜかというとほめるという行動には、ほめられる側の主観、判断、都合が入ってしまうからです。 たとえば子供にはほめられたいという基本的な欲求がありますので、当然、 あなたがほめやすい言葉だけを選んで発言したり、行動するものです。演技もします。
内申点を取らないといけないので、学校での授業でも演技力が大事だと中高生には話すことがありますが、家の中でもそうだと困りますね。また、ほめて伸ばそうとして、まわりがほめてばかりだと、もはや何をほめられても心に響かなくなるのです。これもやっかいな状態です。
本人が努力したという気持ちの時や結果に納得していない時に保護者が気をまわしてほめたとしたらどうでしょう。 その言葉は、いかにも嘘
っぽく聞こえるはずです。やっかいですね。
ほめることは大事なことですが、無意味に使
いすぎては意味がありません。
ほめて伸ばすのは正しいのですが、保護者の皆さんは心の底からほめてあげたいという時にほめるぐらいが丁度よいのです。
ほめるよりも自然で大事な作法として認めるという行動があります。
子供の存在を認めることです。
子供がそこにいること、 子供が行動したこと、子供が発言したことなどを、気づいているよ、聞いているよ、見てるよとしっかりと言葉で伝えることが認める時いうことです。
認めるという行為は保護者の皆さんの主観や気持ち、わざとらしさはまったく関係ないので、子供も素直に受け止めます。安心という気持ちが生まれます。
どんなにつらいこと、ひどいことが学校であったとしても子供が家に帰ると、気持ちがほっとするという環境があることが子供の成長や学力に直結します。
ちょっと長くなったので、明日は認めるについて詳しくお伝えします。