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若手の新聞記者に1日密着

ある新聞社の地方局に勤務する若手の女性記者に1日密着したことがあります。新聞記者の仕事を通じて情報加工の本質や職業観を考えさせるという中学生向けの教材作りのためでした。その日、記者の方は神奈川県の夏の甲子園の予選の決勝戦を取材していました。横浜スタジアムで私も1日教材のネタを集めたことが懐かしく思い出されます。記者の方だけでなく、その日は対戦していた高校の野球部の監督、選手の皆さんからもたくさんのことを学びました。面白い試合でした。後で聞いた時、ここぞという場面では監督さんは思い切りやれとは伝えていましたが、細かな指示は出していませんでした。監督からのサインを待ってから動くというチームではありませんでした。受け身の姿勢の生徒もいません。勉強も一緒です。受け身の態度は駆逐しなければ伸びません。

小中学生であれば、子供の能力や成長度合いにもよりますが、具体的な指示が必要な場合が多くなります。しかし、たくましく育った段階からは自ら考えて行動するというステップにうつることが必要です。この分岐点をどんなに遅くとも中3の2学期のできるだけ早い段階に持っていきたいというのが教室の大方針です。高校受験という経験を通して、まず自分で考え、行動し、失敗をしてもその中から学び取って、創意工夫を自らするという作法を身につけさせたいと考えています。指示待ち族からの脱却がなければ高校生の段階での飛躍がないからです。

神奈川県の甲子園予選、決勝戦に残ったふたつのチームは、監督が毅然とした態度で生徒を信頼し、生徒は自分で考え、行動するという形で練習をくり返してきていました。自分に何が足りないのかを、自分で考え、結果を出すために毎日、毎日、練習をしていきています。 ランナーが出たら必ずバントをして二塁へ送るという決まり切ったパターンに終始する高校の野球部も多くあります。心と行動の姿勢が勝利の差なんだと記者の方、監督さん、生徒さんと話をして実感しました。漠然と指示に従って、淡々と練習するのではなく、いつも本気で勝つため、自分で工夫して勝利に一歩でも近づく気持ちを持って練習する。

こういう姿勢が勉強でも必要です。だから結果につながります。大いに悩み自分の考えを加えて創意工夫して勉強することが大事です。こういう気持ちになり、行動する働きかけを来週から強化していきます。