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やるなら、とことんやる

子供にはとことんやりたいことをやらせたいと言われる保護者の方は多いものです。ところが、これは言うのは簡単ですが、なかなか難しいものです。
私の息子は幼い頃、カブトムシが大好きでした。
小学生になり、ある時から実際に飼い始めました。一生懸命に育てていました。最初の一匹を飼い始めてから、1年後、我が家はカブトムシの飼育センターのように変貌していました。カブトムシ専門の飼育道具を販売している超マニアックなお店にも行きました。温度や湿度にも気をつけながら、幼虫から成長していくのを間近で観察して、私もへぇ~という生態にも出くわし、面白い経験をさせてくれた息子に感謝したものです。でも住んでいた家の中ははっきり言って、人の住む場所なのか、カブトムシの住む場所なのかわからないようなことになってきました。このまま進むと人が住めない場所になるのではないかと思ったものです。
変な例をあげましたが、私は生き物が苦手だったので、結構、途中から決心が必要でした。一匹のカブトムシを観察するうちに、そこから一つひとつ知識を増やし、読んでいた参考文献が子供向けからどんどんプロ級のものに変わり、やがて専門店に連れていかれ、次第にプロ級のノウハウや道具が家の中に増えていきました。
とことんやらせることは子供にはとても大切です。でも大抵は保護者の方にとって許せる範囲で・・・という場合が多いと思います。 保護者の許せる範囲もとことん広げ、プロの領域を目指す手助けをすることが、本当の学力につながります。本気でとことんやるという経験は、大人になった時に生きてくる・・・というのが、私の実感です。でも、大変です。今、息子は医療の世界で仕事をしていますが、生き物ととことん向き合ったことが進路選択にも少なからず影響していたのだろうと思います。