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小4~高3のご家庭へのお話をしています。

早く勉強しなさい

レッスン終了時のアンケートに先週、「早く勉強しなさい」と家で今月は何回言われましたかという質問をいれてみた日がありました。「なんども、なんども」と書いていた子供がいたので、聞いてみたところ、毎日、数えきれないくらい言われると話してくれました。言われてどうしているの?と聞いたところ、「無視」とひと言。さらに話を聞くと、非常にまずい状況になっているとわかりました。
ご家庭に電話をし、様々なお願いをさせていただきました。
でも「早く勉強しなさい」と言わないと勉強しないということでした。「早く勉強しなさい」と言っているうちは、本当の学習習慣ができることはありません。無理やり、そして命令で動くということになりますので、結局、自分の意思ではありませんので、習慣とはほど遠い行動です。
無理強いで勉強を開始しますので、勉強時間の中身も時間を過ごすということに意識が向かいます。学習効果も限定的になります。これでは成績に結びつきません。テストの結果もかんばしくありません。強制での学びで結果を出すことはかなり難しいということになります。やがて、怒られるから勉強したのに、テストは解けないし、無駄だという気持ちが強まっていきます。
「早く勉強しなさい」の言葉がスタートラインになって、正しい努力をせずに、悪い点数一直線というゴールに向かっていたということになります。
「早く勉強しなさい」と何度も言うようになると、親としてもだんだん感情的になります。それでなくとも親子は感情的になりやすい関係です。私の子育ての時もそうでした。私自身が未熟でしたが、仕事では教育にたずさわっていても親子の間ではそんなことは忘れて感情的になってしまうのが人間の特性ではないかと思います。だんだんと子供も受け止め方が投げやりになります。
私の経験から言えるのは、伝えようとする場合に深呼吸を入れるのがよいのではと思います。親子ですので、ガツンと言わねばならない時がどうしてもありますが、深呼吸をしてから、心を落ち着かせてから言葉を発するのがよいのではないかと思います。
「早く勉強しなさい」を言わずに、どうしたらよいのかということについては、「今日はいつから勉強するのか」ということを明るく聞くことです。
平日は皆さんも子供自身も忙しいものです。
日曜日などゆったりした気持ちに親子とも持てる日こそが勝負です。
「今日の夕食の時間を決めたいのだけれど、勉強の時間を邪魔したくないので、ずらすようにするので、夕食は何時にするのがいい?」
こういう会話をきっかけにして、この日の計画を考えさせてください。
笑顔で接してください。
この勝負の日は、夕食は豪華にするとか、デザートも用意するなど、いい意味でのご褒美や餌?も用意してください。
勉強のスケジュールを考えさせる言葉をかけつつ、家族が協力する姿勢を示しながら子供に具体的な計画を自然に立てさせるのです。
怒って無理やりではなく、自然に計画を立てるように作戦を練ってみてください。ご家庭によって、うまくいく作戦は異なると思います。
作戦は1回でうまくいくとはかぎりません。
幼い頃に勉強の意義、楽しさが身につけていなかった場合、学習習慣を獲得するのはものすごい時間がかかります。毎週、毎週が勝負となるはずですが、笑顔で取り組んでください。最後に勝負を決めるのは保護者の皆さんの笑顔です。