慶応義塾大学から入試の変更点が発表になりました。現在の高1生からが対象です。
この中でもびっくりしたのが、文学部が2025年から英検利用入試をはじめることです。大学受験の同業他社の方々との間でもとても話題になっています。なぜかというと、英語4技能への対応を拒んできていたというイメージが業界の中ではありましたので、慶應もかというのが正直なところでした。
今回の発表ではポイントがいろいろあります。
・利用できるのは英検のみ
・CSEスコアを得点化し地歴と小論文との合計得点で合否判定
・必要スコアは2500点。
・来年1月からの2年分が有効
そして、なぜに文学部で導入したのかというのが興味津々というところです。独特の英語の入試問題を出していたことを考えると、すごい決断だと思いました。
CSE2500点というのも絶妙で微妙な得点です。
英検2級だとほぼ満点、準1級だと9割というレベルの点数を求めています。これは何を意味しているかというと、英検利用入試でなくとも英検に照らし合わせるとこれくらいの力を求めているというのを宣言しているとも言えます。
つまり、慶應文学部としてはCEFRでB2上位、準1級もしくは1級レベルは持てる力のある学生を求めているということです。持ってなければ、入学後について来れなくなるよということです。
まだ、得点の合否での換算の仕方などが不明ですが、びっくりした発表でした。
ちなみに、早稲田大学の文学部はスコアが2200以上で、各技能500以上で既に実施されています。スコアで300の差があります。
かたくなに拒んできた慶應が導入することで、他大学にも大きな影響が出ると思います。
入試のシステムが複雑化する一方です。今回、慶應が級ではなくスコアで示し、なおかつ影響力の大きい慶應が始めたことで、今後スコアに統一される動きも出てくるのではないかと思います。
4技能の波がとうとう慶應にも到達したというのは、数年かけて影響がかなり出てくると思います。
大学入試は本当に情報戦だというのを実感したできごとでした。