familab(ファミラボ)18時更新 日月お休み

小4~高3のご家庭へのお話をしています。お問い合わせはkokonikosugiyama@jsea.jpへ

習っていませんという怖い言葉

教室での様子を見ていると、「習っていません」という言葉を聞くことがあります。この言葉はとてもキケンな言葉です。
いろいろなケースでこの言葉が発せられているのですが、私がキケンだと思った例を紹介します。

ひとつ目です。
「習っていません」とは言っているのですが、実は習っていたというケースです。学校の授業をおろそかにしているとこういうことになります。

ふたつ目です。
「習っていません」とは言っているのですが、実は習っているという自覚を持っていて、わからない分野、答えられない分野なので習っていないことにしてしまおうとしているケースです。できないことをごまかそうとして、教えてもらおうとしています。

みっつ目です。
「習っていません」とは言っているのですが、出されている問題が応用問題だったというケースです。習ったことを応用して、考えればできるのですが、解いたことがない問題なので、習っていないという発想になっています。見たこともない問題だとしても、考えるという行動をまずとらないといけません。

よっつ目です。
「習っていません」とは言っていて、実際に学校では習っていないというケースです。学年にもよりますが、ぜひ予習型で自ら学ぶという行動ができるようになってほしいと思います。特に中3以上は予習型が出来なければいけません。教室で使っている教材も12月で中学生の範囲が終了するようにカリキュラムが組まれています。学校で習っていなくても、12月までに完了しなければ、入試問題に取り組む時間がとれません。高校生は自学自習で取り組む姿勢がなければ大学受験は心もとないことになります。

いつつ目です
「習っていません」とは言っているのですが、実は習っていて、真剣に習ったことを忘れてしまっているケースです。くり返し取り組み、定着させることを怠っていたということです。

さて、「習っていません」という言葉を聞く度に困ったなぁと思うのですが、最近は社会人になっても積極的に?使われるケースがあります。確かに世の中の仕組みが変わり、研修制度が充実しているのが当たり前の世の中にはなりましたが、常に未知のテーマに立ち向かわねば生き残れない世の中になってきていますので、試行錯誤しながら、考え、悩み、自分でつかみ取っていく姿勢のない社会人には、少なくとも教室の子供たちにはなってほしくないと思います。誰かが教えてくれないととか、教えてもらわなければできなくて当たり前という発想は駆逐したいと思います。受け身ではなく、自ら動き、つかみ取り、自分の能力を自ら伸ばすというのが当たり前に何としてもしていきます。将来、社会に出た時、立ちはだかることは習っていないことがほとんどです。「習っていない」からという発想をしていては、そこでオシマイです。「習っていない」からこそ、何とかしてやるぞという気持ちで、常に自ら切り開く姿勢、心意気を持たせていくようにします。