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小4~高3のご家庭へのお話をしています。

11月11日

11月11日。この日に今日は何の日と教室で子供たちに聞くと女子からはふつうにポッキーの日という答えが返ってきていました。正確にはポッキーの日ではなく、ポッキー&プリッツの日ですが、1999年、つまり平成11年11月11日から食品メーカーの江崎グリコが大々的に宣伝をして開始した販促イベントですが、ポッキーやプリッツを6つ並べると111111に見えることからスタートしています。
11月11日。実はこの日は、「おりがみの日」でもあるのです。
数字の1が4つ並ぶ11月11日。数字の1を4つ組み合わせると折紙の形、正方形になることから、1980年にこの日を日本折紙協会が「おりがみの日」に制定しました。
今では、世界でもORIGAMIとして認知されるようになりました。
20年ほど前、学校向けの仕事を担当していた頃にある小学校の保護者会に呼ばれて話をしたことがあります。この時、椅子の上に1枚の折り紙を置かせて頂きました。校長先生、教頭先生、先生方が講堂の横の席で何がはじまるのだろうと不思議そうに見ていたのが今でも印象に残っています。
日本人であれば折り紙を知らないという人はいないとは思うのですが、折り紙を子供の頃に折ってから、その後にまったく触れておらず、子供にも与えたことがないというケースが結構増えてきているというのを感じていたというのもあり、折り紙を1枚ずつ配りました。
何も説明せずに鶴を折って下さいと最初にお願いしました。
30秒ぐらい我慢してじっと様子を見ていましたが、やっぱりと言うか、2割ぐらいの方は手が止まったままでした。横をチラチラ見ながら折ろうとしている方もいました。幸い先生方は皆、手が動いていました。
30秒経ってから、プロジェクタで折り方が書かれたパワーポイントの資料を投影してから全員の手が動き始めました。
折り紙は学ぶ力を育てる不思議な道具です。
図形の認識力、集中力、忍耐力、思考力、創造力といった力を養うにはとてもよい日本の文化です。何よりも手先を使うのがとてもよいのですが、以前に比較すると、折り紙をほとんどしたことがないという子供が増えています。
デジタルではなく、アナログなものにとことん触れるという経験を持って欲しいと願っています。
黙々と取り組める子供。
作品を自慢げに見せたがる子供。
すぐにわからないと言って頼りたがる子供。
いらいらし始めてくしゃくしゃにする子供。
折り紙をしている様子を見ているとその子供の他の面での弱点も見えてきますし、目に見えない力を育成するきっかけになったりもします。
道具は使い方次第ですが、兄弟がまだ幼いご家庭では、ぜひ折り紙をご家庭にいつも用意して欲しいと思います。そして保護者の皆さんがまず楽しそうに折って欲しいと思います。