3回目の共通テストが終わりました。
共通テストになる前は「センター試験」でしたが、センター試験の問題はとてもよくできていたと思います。子供たちの力を測るにはとてもよい問題でしたし、量も質もすばらしい問題が多数ありました。
しかし、世の中の全てに言えることですが、味方がいれば、必ず敵がいるものです。「知識偏重」という批判が高まり、日本の必要な人材論の観点からも「知識偏重」から「思考力や判断力、表現力」を問う問題に舵を切ることになり、作問を変えて行くこと、指導要領も大きく変えること、学力観も変えるということなどを一気に進めていくため、名称も「センター試験」から「共通テスト」に変更されました。
今年の共通テストはいわゆる難関私大、有名私大で共通テストを合否判定に活用する動きも広がったことによって、共通テスト利用大学が今までで最も多くなりました。
早稲田大学教育学部も「共通テスト+個別試験」で合否を決める方式をスタートさせました。上智大学も共通テスト3教科型を導入しました。
早稲田大学では2021年度から国際教養、政治経済、スポーツ科学の3学部は「共通テストが必須」となりましたし、こういう動きは高まっていきます。
一方で、高校現場では最初から共通テストはあきらめてしまう生徒が多数派となっている高校が一定数出てきています。真剣に学んできたのか、学びと向き合ってきたのかを見つけ出す試験が共通テストというように私は見ているのですが、高校に合格したら「勉強を一時中断」する中3生が多い高校ではこのような現象になってきています。
総合型、学校推薦型、共通テスト、個別試験と受験方式が多様化してきていますが、有名私立大の個別試験の難化は今後強まっていきますので、共通テストを回避して、個別試験で合格を狙おうとするのはあまり得策ではありません。
第一志望大学・学部を早く決め、総合型、学校推薦型、共通テスト、個別試験のどのパターンの試験をしているのかを確認し、チャンスは全て立ち向かうという姿勢を持った高校生になってほしいと思います。