埼玉県立高校は倍率が高くなるケースは一部に限られますが、都立高校は2倍を超える高校は思いのほか多くなっています。
第一志望の都立高校が仮に倍率2倍だとすると、受験生の半分が不合格ということになります。絶対に合格するはずの力があったのに不合格ということはどうしても起きてしまいます。
昨年の春もこうした高校受験生がいました。
但し、不思議なもので、どう見ても併願優遇の私立高校に入ったのが結果的に大正解だったということが起きます。都立高校不合格をきっかけに伸びる場合と、不合格をいつまでも引きずる場合があります。さらに言うと、第一志望校に合格したのに一気に力が落ちていく場合もあります。
高校受験は通過点だということは何度も教室で話をしていますが、心の底からわかっている受験生がいる一方で、まったくわかっていない受験生がいるということです。
頭では考えて、わかっていても、心で考えていないということです。
残念でなりません。
一度、こういうことになれてしまうと、大人になっても繰り返します。
原因としては、謙虚さが足りていないのか、感謝の気持ちが足りないのか、自己中心的な思いが強いのかというところでしょうか。
結果によらず、常にふりかえり、自分の弱点、こうすべきだったということを冷静に見つめることができるかどうかが大事です。この貴重な経験を積めるチャンスを逃していることになります。
保護者の皆さんの時代はここに合格すればその後の人生は約束されたのも同じという空気感もあったかと思いますが、今はまるで違います。どこで学んだか、どこが出身かよりも、自分は何ができるのか、どう行動できるのかということのほうが大事な時代です。
不合格もチャンスに変えるきっかけにできます。やるか、やらないかです。