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よい方法はすべての子供にはあてはまらない

私はかなり長い期間、教育の分野にかかわってきました。仕事で保護者の方と接する機会が増えたこの30年間でみると、劇的に保護者の方々の意識が変化してきているように感じています。
今は塾という場が私の主とした仕事場になっていますので、余計に感じますが、教育熱心な保護者の方々と接することが増えました。
熱心さが少々、キケンな方向に向かっている?と感じることが増えていて、心配になることも増えました。
○○○するのがよい。
○○○は子供にとって大事。
○○○は小学生の間に身につけないといけない。
こういうことをいろいろな形で見つけてきて、実際に行動に移すということを後で聞かされることが増えています。
世の中には教育分野の情報があふれています。書店に行くと、受験のカリスマの方々の書籍がたくさんあります。毎月、新作も出ています。一時期に比べると少なくなったり、発行の頻度も変わったりしていますが、雑誌も出ています。
中には手当たり次第に情報を見つけ、書籍や雑誌を読みあさり、実行に移す保護者の方もいます。がんばっているなと思いますが、本来は子供によりよい影響をもたらさないといけないということを忘れないで欲しいと思います。中には家に帰るのがつまらない、家に帰ると大変な時間が待っているという気持ちになってしまっている子供がいます。
お願いしたいのは、まず自分の子供をよく観察してほしいということです。
様々なこうしたらよい、こうしたら成績があがるという情報はたくさん吸収していただくとしても、この情報は、こういう子供にとっては効果があるということが土台としてあるということを忘れないで欲しいなと思います。よいやり方はこの子供には効果があっても、別の子供には弊害でしかないということが山のようにあります。
1学期が始まりましたので、教科書も変わり、先生も変わり、クラスの顔ぶれも変わったという時期です。今の時期はできるだけ子供の話を聞き、様子を聞きということに保護者の皆さんは力を注いで下さい。
こうしようということをたくさんやろうとしても子供がギブアップする状況に追い込んでしまうことがあります。子供は子供です。大人とは違います。たくさんさせようとすると、保護者の皆さんの気持ちに押しつぶされてしまうことが出てきます。あくまでも自分の子供の様子をよく観察し、話を聞くことを新学期は優先させてください。教育熱心さが子供の力を超えると、逆効果が起きる場合があります。