先日、教室に来ていた子供からお父さんに怒られたという話を聞きました。
どうやら大事な学校からの手紙を出していなかったからというのが怒られた理由でした。
正確に言うと、元気がなさそうなので聞いたら、お父さんに怒られたと教えてくれたのですが、最初のうちは怒られた理由がはっきりわかっていない状態でした。最初は、怒られるので気をつけるとぼそぼそっと言っていましたが、でも、そもそもどうして怒られたのかが本人がわかっていなかったのでした。
文字通り、怒られたのかと理解しました。
その時の状況をいろいろと聞いていくうちに、「あっ、学校からの手紙を出していなかったからだ」という事実にたどり着きました。この事実に気づくまで、結構、堂々巡りをしていました。
様子を聞けば聞くほど、お父さんは怒っているのではなく、感情をぶつけていたという状況だったようです。「感情をぶつけ」ながら、「怒って」いたのです。時には怒ることも必要ですが、ていねいに諭すということをまず心がけるのが大事です。命に関わることをした場合は怒り、これ以外は諭すが正しい作法です。感情にまかせた怒りを子供にぶつけても、躾とは言えず、子供は単に怒られたという事実だけが心の中に残るだけで、反省も中途半端、極端な例としてどうして怒られたのかがまったく伝わらないということになりかねません。
なぜ叱るのかを伝え、どうすべきだったのかを一緒に考えるということを心がけて下さい。それが叱るということであり、諭すということです。