今日はイライラタイプの保護者の皆さんへのお話です。タイプって何?、という方は昨日6月28日に書いた文章を読んでください。
幼い頃の子供、赤ちゃんの頃から、どんな時にほめたのかを想い出してください。どんな場面で拍手喝采したでしょう。
はじめて座った時
はじめてハイハイをした時
はじめて立ち上がった時
はじめて数歩歩いた時
はじめて自分で食べることができた時
はじめてトイレに行けた時
だんだんと成長し、ほめる場面でのできた事が高度になっていったと思います。
九九を練習し、言えるようになった
足し算ができた
引き算もできた
100点を取ってきた
こんな形で小学校低学年までは成長してきたのではないかと思います。
こういったほめる場面は、保護者の皆さんが想像していたことで、思っていた通りにそのままできたかどうかというのがほめる基準だったりします。子供は幼いころはなんだかんだ言っても、素直さがたくさんあります。保護者の皆さんからすると、言ったことをきちんと素直にやりとげるということが子供に求めていることです。
小学校高学年になる頃から、単純な課題、覚えていればできる課題、つまり言われたことをきちんとするだけでは困難な課題が増えていきます。算数であれば割合とかがそれにあたります。計算は正しいやり方と作法を素直に身につけていけばできますが、ある段階から「自分で考える」ということが組み合わさっていきます。
自分で考える
自分の考えで行動する
自分で判断する
やってみて、考える
といった具合で幼かった子供にとってはかなり高度な挑戦が始まっています。
挑戦し、たどり着くゴールの質や高さがかなり変化しているのです。
言われた通りにそのままやっていても結果はでないレベルです。
今までは、言われたようにしていれば、ほめられるという結果にたどりつけていたのに、まるで違っていくのです。
こうしなさい
言うとおりにしてみなさい
こうでしょ
という接し方でうまくいっていたのが、まったく通用しなくなる場面が増えていきます。
この時期に大切なのは子供は子供なのですが、大人扱いするということです。
大人扱いする時に大事なのは、教える、指示するではなく、「本人に考えさせる」ということを加えることです。言うとおりしなさいという接し方では、うまくいかなくなっていきます。
朝起きてから、夜寝るまでの時間、こうしなさい、ああしなさい、これして、あれしてを少なくして、本人に考えさせて、行動させるということを心がけてください。なぜこれをしないといけないのかという理由を説明するという接し方をするように変えるだけでもよいです。理由をていねいに話すという接し方は面倒ですが、これが大人扱いの第一歩です。18歳になっても子供のままという場合が今、日本では増えているように思います。
ぜひ本人に考えさせるきっかけを与える接し方を心がけてください。生活、勉強を含めて日常生活を小学生から脱却してください。18歳になっても小学生の親のスタイルが非常に多くなっている日本の現状をとても危惧しています。